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【活動報告】2025年G7サミット首脳会合に対するCivil7の反応

THINK Lobbyライブラリー, おすすめ記事, お知らせ, 提言 2025.06.19

カナダ現地時間6月18日深夜に、G7サミット首脳会合に対するCivil7の反応が発表されました。
 

Civil 7 Reaction to the 2025 G7 Leaders’ Summit

 
以下、訳文をご紹介します。
 

 
(写真:Civil7)
 

2025年G7サミット首脳会合に対するCivil7の反応

 
2025年6月18日
 
G7の50周年首脳会議がカナナスキスで閉幕しました。Civil7(C7)は、G7首脳が一部について前向きなコミットメントを示したことを認めつつも、最終的に、サミットは現在のグローバルな課題に対応するための野心と団結に欠くものとなりました。
 
サミットは、人道上のニーズの高まり、急速な気候変動、民主主義の後退、不平等の拡大などを背景に開催されました。C7は、G7首脳に対し、国際法、公平性、人権、多国間協力に基づく、正義中心の議題を採用するよう強く求めていました。しかし、人々や地球が直面する構造的な危機に立ち向かうことができない、つぎはぎのような声明が発表されました。
 
ガザでの停戦と中東における民間人の保護を求める声は歓迎すべきですが、人道支援へのアクセスを回復し、国際人道法を守るという強い決意が欠如していることは、深く憂慮すべき事態です。さらに、イランとイスラエルが関与する最近の軍事的な緊張の高まりを踏まえ、私たちは、G7が外交を通じて緊張を緩和するために、バランスのとれた、原則に則った役割を担うよう求めます。永続的な平和への道は、公平な仲介と、対立よりも対話への揺るぎない取り組みにあります。平和への支援は、選択的ではなく、普遍的でなければなりません。
 
G7がウクライナへの支援と、国境を越えた弾圧への反対を再確認したことは、国際法と市民社会スペースを守る上で重要なシグナルです。しかし、スーダン、コンゴ民主共和国、ハイチ、ミャンマー、イエメンなど、その他の緊急事態について沈黙を保っていることは、避難、暴力、飢餓に直面している何百万人もの人々のニーズを無視していることになります。
 
開発協力については、特に言及されませんでした。2002年のカナナスキス・サミットでは、G8首脳はアフリカと開発に焦点を当てましたが、これとは対照的に、今年のサミットでは援助予算の縮小と世界的なニーズの高まりに対応できませんでした。これは財政上の慎重さではなく、世界的な安定を損ない、大胆で人間中心のパートナーシップの変革の可能性を無視した戦略的失敗です。
 
債務救済に関する言及は、具体性や野心に欠けていました。多くの国が債務危機に直面しているか、またはその危機に近づいている中、G7は国際財政構造の改革を推進し、無条件の債務帳消しを支援しなければなりません。C7は、国連の主導による恒久的なソブリン債務処理メカニズムの設立を求める声を改めて表明します。
 
G7とグローバル・サウスとの協力は、資源の採掘や地政学的競争の枠を超えていかなければなりません。貿易と投資が開発・気候・人権の目標を損なうことなく、その達成に貢献するよう、公平なバリューチェーン、働きがいのある人間らしい仕事(ディーセントワーク)、ジェンダーの平等、有意義な経済的自立を優先すべきです。さらに、G7重要鉱物行動計画は、産出国における先住民や土地のニーズと利益を損なうものであってはならず、産出国コミュニティが自国の資源から公平に恩恵を受け、独自のグリーンで持続可能なエネルギー経済を構築できるバリューチェーンの構築を支援すべきです。
 
ジェンダー平等と女性の権利、LGBTQI+の権利の保護・促進に関する対話とコミットメントの欠如は顕著でした。世界中で女性の権利とLGBTQI+の権利が後退している現在、これは非常に残念なことです。ジェンダー平等の進展と平和、安全保障、持続可能な経済の進展との明確な関連性を考慮すると、これは機会を逃したと言えます。
 
気候変動に関しては、言辞と行動のギャップは依然として大きいままです。G7は山火事と環境管理を認めたものの、化石燃料の段階的廃止、気候変動資金の拡大、既存約束の履行に関する信頼できるロードマップを提示できませんでした。C7はG7各国に対し、化石燃料への補助金廃止、損失と損害基金への新たな追加資金の拠出、特に最も脆弱なコミュニティへの適応資金の増額を呼びかけます。
 
G7が先住民のリーダーシップを認識したこと、特に山火事対応と重要鉱物行動計画におけるその役割を評価していす。しかし、このような包摂は、先住民族の権利に関する国連宣言の原則の遵守に関する広範なコミットメントの一部でなければなりません。これには、「自由意思による、事前の、十分な情報に基づく同意(FPIC)」の原則とともに、環境正義も含まれます。
 
C7は、G7首脳に対し、化石燃料の段階的廃止、税の正義、債務削減、貿易の公平性、人道支援に関する政治的意志を行動に移すよう促します。市民社会は傍観者ではありません。私たちは、真の市民主導の解決策の核心にあります。勇気と原則を持ってリーダーシップを発揮する人々と協力する用意があります。
 
G7が今後の閣僚会議を準備し、世界が第4回開発資金国際会議を含む他のグローバルサミットへと移る中、私たちは指導者に対し、正義、公平性、多国間連帯の価値観を尊重するよう呼びかけます。これらの価値観が変革的な行動を推進するよう、G7政府とのさらなる連携を期待しています。

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