【声明】アフガニスタンの全ての人々に人権を―国際社会の積極的な関与とタリバンの話し合いによる平和的解決を要請

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【声明】アフガニスタンの全ての人々に人権を―国際社会の積極的な関与とタリバンの話し合いによる平和的解決を要請

AUG.18.2021

声明
アフガニスタンのすべての人びとの人権が守られることを求めます
民主的な手続きによる政権樹立、および緊急人道支援の実施を―

2021年8月18日
特定非営利活動法人国際協力NGOセンター（JANIC）

アフガニスタンでは、米軍の撤退が進む中で、反政府武装勢力タリバンが次々と州都を制圧し、16日早朝、首都カブールに侵攻、政府に対する勝利宣言を行いました。人びとは、命を守るために、息をひそめて身を隠し、あるいは住み慣れた土地を離れ、国内避難民化し、また国外へ逃れようと、空港等に集まっています。いかなる状況であっても、武力や威嚇による一方的な制圧は、和平プロセスや民主的な手続きによる政権樹立を否定するもので、決して許されるものではありません。

タリバン政権崩壊後のこの20年間、各国政府、国際機関、NGO等は、アフガニスタンの復興のために、様々な支援を行ってきました。日本のNGOも、緊急人道支援、教育事業、農村開発、医療、平和構築に向けた対話、提言等を行い、民主的なガバナンス体制を構築し、人びとが安心して暮らせ、人権が守られる社会の実現を目指し取り組んできました。

日本政府も、アフガニスタン支援のために、いち早く「復興支援国際会議」を東京で開き、国際社会をリードしてきました。

今回のタリバンの制圧は、これまで築き上げてきた民主的な社会基盤を後戻りさせかねません。また、この事態を招いた国際社会の責任は重く、日本をはじめとする各国政府、国際機関は、アフガニスタンの安定と人びとを守るために、積極的な役割を担うべきです。

我々は、各国政府、国際機関を含む国際社会に対して、武力行使を回避し、アフガニスタンを孤立させず、緊急人道支援、避難民・難民の保護、希望する現地の援助関係者の退避支援を要請すると共に、タリバンとの冷静な対話を進めることを求めます。また、タリバンに対しては、市民の安全と女性をはじめとする人権を守り、アフガニスタンでの正当性ある政権樹立に向け、暴力や威嚇を用いない、話し合いによる平和的解決を求めます。