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APR.09.2020
新型コロナウイルス感染症（COVID-19）の感染拡大に伴い、開発援助を行う経済先進国で構成される経済協力開発機構（OECD）開発援助委員会（DAC）は、「国際的及び多国間の協力は、今、かつてなく重要である」とする共同声明（英語、日本語仮訳）を4月9日に発表しました。
これに先立ち、OECD加盟諸国の市民社会組織で構成され、効果的な援助に関する提言活動を行ってきた「DAC-CSOリファレンス・グループ」は、効果的な援助と開発協力がこれまで以上に重要だとする共同声明を4月7日に発表し、OECD加盟諸国に送付しました。
平和で公正な地球市民社会の実現に寄与することを目指し、国際協力を行うNGOのネットワーク組織であるJANICは、「DAC-CSOリファレンス・グループ」の一員として本共同声明に賛同します。
本共同声明では、すべてのDACドナーによる「既存のODAコミットメントを保護し、開発途上国の保健システムおよび脆弱な人々への支援に照準を合わせる」という呼びかけを全面的に支持すると共に、この危機の複数の次元に対処する上で、DACおよびそのメンバーとの全面的かつ建設的な協力を提供することを表明しています。具体的な提言項目は以下の通りです。
1. 既存の援助公約を保護し、履行し、それを上回ること。
2. 最も必要としている人々への直接援助と債務救済を行うこと。
3. 人道的対応とは別に、重要な分野に焦点を当てた支援を継続すること。
4. ドナーの経済的・企業的利益よりも、人々の健康と総合的な福祉を優先させること
5. 援助の整合性、人権、有効性の原則を支持すること。
Joint Statement COVID-19 calls for effective aid and development cooperation more than ever （英語）（PDF: 977KB)
COVID-19 はこれまで以上に効果的な援助と開発協力を求めている（日本語訳）（PDF: 864KB)
返信では、DAC-CSOリファレンス・グループが援助の誠実さと効果的な開発協力の原則を守るようドナーに呼びかけたことを歓迎するとともに、DACのメンバーが効果的な開発協力のためのグローバル・パートナーシップ（GPEDC）の一員としてこれらの価値観に強くコミットしていること、援助が効果的なものであることを確実にするためにパートナーや利害関係者とのオープンな対話を続けていくこと、ピアレビュー・プロセスを通じて互いに責任を持ち、ベストプラクティスと学習を共有することを再確認しています。
また、COVID-19感染拡大を封じ込めるために行われる新しい法律と規制が、市民社会スペースに長期的な負の影響を与え、COVID-19への対応におけるCSOの重要な役割を損ないかねないリスクを認識していること、DACによる共同声明において、市民社会スペースの中心となる平和的集会・結社・表現の権利を含む人権と自由の保護を求めていること、また、CSOがCOVID-19に取り組む上で重要なパートナーとしての役割を果たすことを可能にすべきであることを認識しています。
OECD-DAC議長および開発協力局長による返信の全文（英語）(PDF: 273KB)
認定NPO法人 国際協力NGOセンター（JANIC）
janic-advocacy@janic.org
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