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ODAによる被災地産業の支援に関する提言書

2011年7月20日
特定非営利活動法人 国際協力NGOセンター(JANIC)

ODAによる被災地産業の支援に関する提言書

 2011年6月27日に「平成23年度国際協力重点方針」が発表されました。同方針には、被災地産業の支援として、「被災地の復興にも資する形で、ODAによる支援に被災地産品を積極的に調達する」と明記されています。また、2011年7月11日に開催された第1回ODA政策協議会にて、外務省側から被援助国からの要請があった場合、水産物を含む食料支援を行うという説明がありました。
 ODAによる被災地産業の支援について、私たちとしては以下のように考えます。

(1)ODAは途上国に使うべきであること
 東日本大震災の被災地の支援については、ODA予算ではなく、第2次補正を含めて国内の復興資金で賄うべきです。
 一方でODA予算は、ミレニアム開発目標(MDGs)の達成を含む途上国の生活改善、貧困削減を目的に使われるべきです。ODAは途上国のニーズをもとに使われるべきであり、援助する日本側の事情を第一に考えるべきではありません。

(2) 途上国のニーズに基づいた援助を行うこと
 アクラ行動計画(AAA)で、ODAのアンタイド化が目標として掲げられているように、日本のODAは技術協力や無償援助のアンタイド化も視野に入れ、より質の高い援助を行う必要があります。食糧援助を含む現物支給を行うにあたっては、現地のニーズに最も即した支援をするため、アンタイドで支援するべきと考えます。
 従って、被災地物品を積極的に調達するというタイド援助を行うべきではありません。

(3)放射能汚染と放射能の基準値に関する懸念
 7月11日のODA政策協議会では、外務省から被災地の食料を供与するにあたっては、放射能汚染の基準値を設けるという説明がありました。放射能汚染の基準値については、国際的な基準値及び被援助国の基準値のうち、最も厳しい基準値を使用するべきと考えます。また、支援する食料品の安全性について調べた結果と食料品の産地について、被援助国の受益者に周知徹底する必要があります。
 以前、バングラデシュにおいて安価で出回った食料品に対して、チェルンブイリ原発事故で汚染されたという噂が流布され、人々が混乱したことがありました。このような問題が起こらないよう、食糧支援を行うにあたっては、安全性について厳しい検査をしたうえで、被援助国の市民に適切なかたちで情報を伝えるべきです。

以上