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はいいいえ

(財)オイスカ スタッフロングインタビュー前編

『人と人の国際協力』 

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お話をうかがったスタッフの方


国際協力部 海外プロジェクト担当部長 長 宏行さん

長さんからのメッセージ

  「有機農園ファーミンという団体から、NGOサポート募金を通してご寄付をいただいたんです。その名の通り有機農業でお米をつくっていて、それがご縁でお米を買ったんですけどほんっとにおいしいんですよ。それから色々連絡を取ったりもしています。こんな風にNGOサポート募金を通してどんどん輪が広がる、それがほんとうに嬉しいなと感じています」。

 50年の歴史を経て、現在では26の国と地域に事務所を携える財団法人オイスカ(以下オイスカ)。日本発の国際NGOとして日本のよき精神や文化を基盤とし、アジア・太平洋諸国を対象に農業・環境分野での人材育成及び植林活動を行っています。今回は国際協力部部長の長さんにお話を伺いました。

心のバランスを考えた発展

 オイスカが設立されたのが1961年。その背景には、世界的な変動がありました。「60年代の初め、東南アジアの国々がだんだん独立し、アメリカや日本に見習って経済力をアップするぞ、という目標を掲げていたんです」。しかし、当時のオイスカの創立者はこれでは物質中心主義になってしまという危機感を感じたといいます。「これではいかん、もう少し心のバランスや人間のバランスを考えた発展が必要だ、と考えたんです」。
 そこで、国学や古神道を学んだ創立者が呼びかけ、世界各国から宗教人や大学教授、マスコミ人などの指導者が参加して5回にわたる「精神文化国際会議」というものが開かれました。これがオイスカの始まりでした。


1993年に国連地球サミット賞を受賞

始まりは農家のおじさんたち

 この会が結成されてすぐに、インドで大飢饉がありました。現地の会員からの支援要請に応じて日本から人を送った、これがオイスカの実質的な活動の始まりでした。
 「それでその人っていうのが、農家のおじさんたち、つまり、篤農家の方々なんです」と長さん。というのも、言葉の壁はあれども農業に関しては農民が一番よくわかっているからです。日本から何十人もの農民を送り込んだのです。

  「それはもう大変だったと聞きました」と長さん。現地大使館からの反発も大きかったそうです。しかし、結局はこれが功を奏しました。「インドなんかはやっぱりカーストがあって、普通は入らないわけですよ、田んぼとかに。周りはみんな見ていたけど、日本から来た彼らがどんどん作業して、翌年全然収穫量が変わってくるわけですね。住民の人たちも理解して、これはすごいということになりました」。


インドへ篤農家を派遣

農業を学ぶことで人ができていく

 オイスカの活動が農業を中心である理由を聞きました。「有機農業の技術ももちろん伝えますが、それよりも我々が重視しているのは、農業を学ぶことで人ができていくこと。心のバランスのとれた人材の育成に重きを置いています」。だからこそオイスカでは農業の研修事業を開催しているのだと長さんはおっしゃいます。


野菜栽培の研修風景(東ティモール地域開発研修センター)

お金ではなくノウハウを

 研修では技術指導はもちろんのこと、グローバル化の世の中だからこそ指導していることがあるといいます。「途上国ののんびりとした空気の中での相互扶助だけでは、立ち行かない世の中になっていますね。ある程度バランスのとれた発展を彼ら自身も遂げないといけない。自分たちでタイムマネージメントも出来るように、規律訓練もしっかりしています」。
 研修期間は基本的に1年間。24時間インストラクターと合宿所のような状況で、共に試行錯誤を繰り返しながら生活します。研修という通過点を通った後は自立発展で頑張ってもらうというのがオイスカの考え。お金は与えないがノウハウだけは教える。現地に戻って自主的にやっていることを聞くと、実感する喜びも大きいのだそうです。


タイでの有機農業普及プロジェクトの様子

見えにくい成果

 人材育成を行う上でのジレンマとなるのは、資金の問題です。「人材育成は成果が見えにくい。確実に芽は出るわけですけど、出てくるのが10年後だったりする」。
 人材育成には時間が必要だと長さんは実感しています。「植林事業などいろんな事業やるにしても、やっぱり人が重要なんですよね。特定のプロジェクトを行う際も、支援者には必ず人材育成の要素が入ってくるということをご理解いただいて、その経緯を見ていただくように工夫しています」と長さんは話してれました。


海外体験ボランティアの様子

マングローブ植林4,600へクタール

 オイスカの活動の中には、マングローブの植林事業があります。今でこそ世界的にみても突出した成果を出していますが、スタートした1990年代の終わり当初はゼロからのスタートだったといいます。
 「マングローブ植林事業っていうのは、いろいろな側面があるんですよ。当時は技術的にも十分な研究がなされておらず、団体内ノウハウの蓄積もなかったので、自分たちで試行錯誤しながら進めてきました。さらに、技術面だけでなく、住民への環境教育やマングローブ林とともに生活していける生計向上の支援など、対象地域のコミュニティに対する活動も不可欠なんです」。

 また、成功例のある他国の人々とも学びあう機会を設けるなどしながら、現在の総植林面積4,600ヘクタールへと活動をつなげていったのです。「最近では顧問の先生にも現地に行ってもらって評価をちゃんとしてもらって、それを発表して次の活動へ生かすような形にしていこうとしています」。技術や生態系の知識だけでは成り立たない植林事業。だからこそ我々のようなNGOが発揮できるところがたくさんあるのだと、長さんは話してくれました。


バングラデシュ・チッタゴンのマングローブ植林


<インタビューを終えて>

 オイスカの活動の根底にあったものは「人材育成」でした。活動で育っていった人たちが故郷に帰って活躍されている姿をお聞きし、人材育成の大切さ、素晴らしさを教えていただきました。
(JANICユース 総務チーム 清水)
JANICユース http://www.janic-youth.org/(新しいウィンドウが開きます。)

[インタビュアー]
国際協力NGOセンター有志グループ(JANICユース)
総務チーム 清水奈保子・谷本晶子

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