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英文報告書「SDGsの国内実施状況に関するナラティブレポート:SDG16を中心に」発行

NOV.27.2020

JANICは、持続可能な開発目標(SDGs)および目標16「平和と公正をすべての人に」(以下、SDG16)に焦点を当て、日本政府による取り組みと進捗状況、市民社会による働きかけなどをまとめ、SDG16達成のための提言を盛り込んだ英文報告書「SDGsの国内実施状況に関するナラティブレポート:SDG16を中心に」(原題:Narrative Report on the State of National Implementation of SDGs: Focus on SDG 16)を発行しました。

2016年以降、日本政府は国内でのSDGs推進体制を整備してきましたが、SDG16についての取り組みが遅れており、また、進捗状況のデータも十分に公開されていません。加えて、公文書管理の不備やヘイトスピーチに関する罰則規定がないことなど、市民社会スペースに関する大きな課題を抱えています。

本報告書では、市民社会によるSDG16達成に向けた活動事例を紹介しており、2021年7月に予定されている日本政府による2回目となるSDGs進捗報告「自発的国別レビュー(VNR)」に向けて、市民社会からの提言に活用します。

全文ダウンロードはこちら
Narrative Report on the State of National Implementation of SDGs: Focus on SDG (PDF: 2MB)

概要

タイトル SDGsの国内実施状況に関するナラティブレポート:SDG16を中心に

原題:Narrative Report on the State of National Implementation of SDGs: Focus on SDG 16

目次 図表一覧
略語一覧
要約
第1章   導入
第2章   政府の構造と機能
第3章   平和と安全保障に関する国際的な規範と公約に関する国内メカニズムと実施
第4章   人権に関する国際的な規範と公約に関する国内メカニズムと実施
第5章   国内における実施過程(2016年-2019年)
第6章   SDG16の国内実施状況(2016年-2019年)
第7章   国際モニタリング報告書におけるSDG16の12ターゲットに関する課題のテーマ別評価
第8章   SDG16の12ターゲットの実施状況評価
第9章   SDG16のターゲットに関する課題のテーマ別評価
第10章 SDG16への市民社会の参画
第11章 政策提言
執筆者一覧
要約 本報告書は、日本におけるSDGsの国内実施状況、特にSDG16について概観することを目的としています。SDGsの実施とモニタリングのための制度、国内メカニズム、手段について、公式ウェブサイトや文書からの基礎データや情報、市民社会を含むマルチステークホルダーの行動を解説しています。日本におけるSDGsの実施に関する基本的な情報は、第1章に記載されています。

第2章では、日本のガバナンス構造と国家の仕組み、そして人権について論じています。三権分立の原則に基づき、国民は主権者として国会議員を選出し、日本政府は外交や国際条約への調印などの行政を行います。

第3章では、地雷禁止条約、武器貿易条約、核兵器禁止条約、特定通常兵器禁止条約などの平和と安全保障に関する国際規範と公約の実施について議論しています。

日本政府が批准している中核となる国際人権文書、人権条約機関および普遍的定期審査(UPR)作業部会による懸念事項と勧告は、第4章に記載されています。

第5章では、SDGs全体の実施に向けた日本政府の取り組みを簡潔に紹介しています。日本政府は、2016年5月に、「持続可能な開発目標(SDGs)推進本部」を設置し、2016年12月には市民社会を含めた「持続可能な開発目標(SDGs)推進円卓会議」でのマルチステークホルダー対話を通じて、「持続可能な開発目標(SDGs)実施指針」を決定しました。

第6章では、様々なステークホルダーによるSDG16に関する活動が紹介されています。日本政府の取り組みの中で、SDGs実施指針、自発的国別レビュー(VNR)、SDGsアクションプランがSDG16にどのように対応しているかを検討しています。また、SDGsに関するビジネスセクター、労働組合、学術機関、市民社会の報告書についても議論されています。

第7章および第8章では、ベルテルスマン財団と持続可能な開発ソリューションネットワークによる「持続可能な開発報告書」、および日本政府のホームページに掲載されている政府独自の報告書を参考に、SDG16 の 12ターゲットに関連する課題についての国際的なモニタリング報告書、および世界的な指標を通じた政府のパフォーマンスを評価しています。

第9章では、ヘイトスピーチ、言論の自由、意思決定、子どもへの暴力、情報へのアクセスなど、SDG16のターゲットに関連したテーマ別の課題について議論しています。

第10章において、日本の市民社会組織が SDG16をどのように実施し、どのように参画しているかについて、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)、G20サミット、縮小する市民社会スペース、国内人権機関、青少年教育、平和構築の文脈で述べています。

これまでの記述と分析に基づき、第11章では、SDG16の全体的な実施と各ターゲットについての政策提言を行っています。

奥付 発 行:特定非営利活動法人国際協力NGOセンター
助 成:Asia Development Alliance、Forus、European Union
発行日:2020年10月31日
言 語:英語
ページ数:72

本件に関するお問い合わせ先

認定NPO法人 国際協力NGOセンター(JANIC)
janic-advocacy@janic.org

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