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FROMACE (エース)
JUN.03.2026

学校に行きたいのに、生活のために危険な仕事をせざるをえない。
ガーナのカカオ農園では約2人に1人が児童労働をしています。
一方、日本には、家庭や学校が安心できる場所ではなく、頼れるおとなに出会えずに、働いたり、危険に晒されてしまう子どもたちがいます。
すべての子どもが、生き生きと輝けるように。
対症療法ではなく、社会の仕組みそのものを変える。
ACEのシステムチェンジへの挑戦に、力を貸してください。
「児童労働」は、単なるお手伝いではありません。
法律で決まっている「働くことができる年齢(原則15歳)」に達していない子どもが働くことや、18歳未満の子どもの健康や成長に悪い影響を与えるような危険で有害な仕事のことを指します。
教育の機会を失い、心や体に傷を負うなど、未来の可能性を奪うだけでなく、本来遊んだり、学んだりしながら人として成長するための「子ども時代」を奪うのが児童労働です。
ACEは2009年から、日本がカカオの約7割を輸入するガーナで、児童労働をなくし、子どもたちを教育につなげるための支援活動「スマイル・ガーナ プロジェクト」を続けています。
2000年以降は減少傾向にはあるものの、いまだに1億 3800 万人もの子どもたちが児童労働に従事しています(ILO/UNICEF:2025年)。特にサハラ以南アフリカ地域にその6割が集中し、中でもガーナのカカオ生産地では、今もなお、カカオ生産に携わる世帯の子どもの45%、つまり、約2人に1人が児童労働をしています(シカゴ大学:2020年) 。

児童労働は、決して遠い国の話ではないばかりか、日本においても以下のような「最悪の形態の児童労働」が起きています。
しかし現在、「児童労働」をはっきりと定義する法律はなく、国としての正確な統計データすら存在しません。
また、日本では、子どもの自死(529人/令和6年度、過去最多*1 )、虐待(死者72人、通告22万5,500通/令和5年度*2)など子どもの命や心が危険にさらされる状況が続いています。
子どものウェルビーイング指標でも日本は身体的健康は1位である一方で、精神的幸福度は36か国中32位(2025年*3)と低く、安心して幸せに暮らすことができない子どもたちがいます。
こども基本法の制定やこども家庭庁が新設され、子どものための制度や政策が整い始めていますが、まだ「子どもの権利」という考え方そのものが社会に広がっていません。
日本は国連子どもの権利条約(1989年採択)を1994年に批准していますが、国内での認知度は低く、おとなの5割近く、子どもの3割が子どもの権利条約を「聞いたことがない」と回答しました(2024年*4)。
(*1警察庁自殺統計原票データより *2厚生労働省/こども家庭庁データより *3ユニセフより *4セーブ・ザ・チルドレン・ジャパン調査より)

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「システムチェンジ」とは、目の前にある問題を、それを引き起こす背景を含めた「システム(仕組み)」として捉え、そのシステム自体を変化させていくことを指します。
ACEは、現場での活動や政策提言、自団体の組織づくりに至るまで、「システムチェンジ」を意識し、さまざまな課題を仕組みから変えていくことに挑戦しています。
起きている出来事や社会課題に対して、一時的で対処療法的な解決をするのではなく、その奥にある、目に見えない要因を特定して、根本的な解決をめざしたいと考えています。

たとえばガーナのカカオ農園では、子どもが働いている姿を見つければ保護します。しかし、それだけでは児童労働はなくなりません。なぜなら、その子が働く背景には、複雑に絡み合った「システム」があるからです。
根本的な解決に向けて、社会の仕組みから変えていくためには、関わる全てのステークホルダー(関係者)が連携して取り組むことが欠かせません。

仕組みから変えようとしているのは、日本の子どもの権利普及の活動においても同様です。
たとえば、見えにくい形で存在している児童労働は、家庭の貧困・家庭内の虐待・ネグレクト、学校でのいじめ、友人・教員との関係性の問題、安心して過ごせる居場所がないなど、さまざまな要因が関連して生まれていると考えています。
そしてそれぞれの課題改善のための制度はあるものの、アクセスできない・使われないことで機能していないケースが多いと考えています。
また児童労働以外にも、子どもの自死や虐待の多さ、精神的幸福度の低さは、子どもの尊厳や自由が十分に守られていない現状を示しています。
その背景には、子どもの権利の考え方が十分に広まっておらず、子どもの声が大切にされていない課題があると考えています。

子どもの権利を知ることは、「おとなが決め、子どもは従う」というメンタルモデルや社会の仕組みを見直すことにつながります。
子どもを守られるだけの存在ではなく、意見を持つ主体として捉えることで、関係性は一方通行から対話・協働へと変わります。
家庭や学校の仕組みも、指示中心から参加型へとシフトし、子どもが安心して声を上げられる環境が生まれます。
ACEは、子どもの権利が当たり前になる社会を実現するために、その土台づくりや仕組み・制度の改善に挑戦しています。

児童労働解決へ:次は「国際標準」を動かします
児童労働を取り巻く国際社会の仕組みは、ACE単独で変えることができるものではありません。
ACEでは、2009年からガーナにて、「児童労働に頼らない」カカオ生産とコミュニティづくりに取り組んできましたが、その中でも2016年~2018年に参加した国際会議でのガーナ政府との出会いが、システムチェンジを加速させるターニングポイントでした。
この出会いをきっかけに、ACEはガーナ政府が目指す「児童労働フリーゾーン(CLFZ)」制度の構築を支援し、協力体制を強化してきています。

現在は、UNICEFから受託した新規プロジェクトを開始したところです。昨年から本年2月まで実施したILO受託プロジェクトを通じて構築した、児童労働フリーゾーンの要件を満たすコミュニティ形成モデルを新たな地域へ展開していきます。
地域主体の子ども保護体制やモニタリングの仕組みづくりを通じて、ガーナにおける児童労働フリーゾーンの拡大に貢献すること。
ACEはその実現に向け、これからも挑戦を続けていきます。

日本での子どもの権利推進:子ども本来の力が発揮される仕組みをつくる
日本では、子どもの貧困率が高い沖縄県で、これまで3年間、子どもの居場所づくりなどの活動をする現地の団体と共に、子どもの権利推進のためのさまざまな活動をしてきました。
今後は、権利普及の活動の中で、危険な働き方、つまり児童労働のリスクのある子どもたちについてまずは実態把握調査をする予定です。その調査結果によって、その後のアプローチを探求していきたいと考えています。

あわせて、「子どもの権利」をテーマにした子ども向けワークショップや啓発ツールの拡充、子ども支援者向けのセーフガーディング(子どもへの虐待などの権利侵害について予防対応する取り組み)研修、子ども参加の取り組みを通じて、子ども本来の力が発揮され、自由に未来を描ける社会づくりを目指します。

いただいたご支援は、2026年6月から12月までの下記活動を進めるために、大切に使わせていただきます。

FROM | 公益社団法人日本ユネスコ協会連盟
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