
今月は、、味の素株式会社の「味の素『食と健康』国際協力ネットワークプログラム(以下AINプログラム)」でのNGO支援の取り組みをご紹介します。9月1日から開始される助成事業公募の情報も、合わせてご覧ください。
このプログラムは、味の素グループの国際協力活動の最重要プログラムに位置づけられています。1992年に国際栄養会議(WHO/FAO)で批准された世界栄養宣言を受けて開始したという背景があり、2004年より助成事業の公募を開始しています。主に開発途上国の発展の一助とするために「食・栄養」とこれらと関連する「保健」分野の課題を明確にし、それらの改善活動を通じて人々の生活の質の向上を実現することを目的に、現在までに12カ国38プロジェクトを支援しています。
申請者の対象は主に日本の非営利団体ですが、選考の結果、支援先の大半はNGOとなっています※。それについて担当の寺内さんに聞いてみると、「支援プロジェクト選考のために団体へのヒアリングや現地視察を行った際、NGO・現地大学・現地政府機関・国際機関などの中でNGOが最も草の根の活動をしっかりとし、経費の使い方、現地視察の受け入れ方などに関して、堅実な印象があったため」と答えてくださいました。
※ 詳しくは、下記URL本プログラム関連サイトからご覧ください。
http://www.ajinomoto.co.jp/company/kouken/global/ainkoubo.html
味の素グループでは、AINプログラムの支援先を選ぶにあたって、味の素グループ海外法人・事務所の従業員とともに、現地視察を行っています。担当の北村さんは、「現地に行くと、やはり現地の課題・本当に必要とされていることが見えてきます。現地の味の素グループで働く社員であっても、そのほとんどが都市部に勤務し、現地の課題を直接見る機会はあまりありません。その人たちがその国の社会課題を認識していないことは多々ありますから、彼らにとっては自分たちの暮らす社会の課題を見て考えるという良い機会になっていると思います。」と教えてくれました。
寺内さんは、マレーシアの現地の大学(Universiti Putra Malaysia)の申請プロジェクト「先住民(ORANG ASALI)の子どもの栄養・健康改善のための栄養・健康教育を通した女性のエンパワメントプログラム」の現地視察が印象に残っていると話して下さいました。「マレーシアはもう十分に開発が進んだ国ではないかという声が外部有識者や社内関係者からあったので、視察に行き少数民族の方たちを訪問したところ、表には出てこない経済格差などの問題がわかり、『これを私たちが伝えなければ誰が伝えるんだ」と思いました。やはりこういったことはデータからでは読み取れないものですし、実際に行って見てくることで、(従業員はじめ)自分の身近な人に発信していく重要なきっかけになると感じました」。
ORANG ASALIの母親たちへのインタビュー
(マレーシア味の素社 広報部長)
今回は、AINプログラム支援プロジェクトの中から、ペルーでの2つの事例をご紹介します。
1. (特活)AMDA社会開発機構との連携
「栄養改善のグッドプラクティス促進のためのネットワーク構築及び地域のエンパワーメント支援事業 」
この事業は2006年度から継続しており、ヘルスプロモーターを育て、地域の母親へ栄養教育を行うというプログラムを終了し、今後はそれを地域のコミュニティ薬局や学校などに根付かせていけるような地元のネットワークづくりを展開していく予定です。味の素グループからの支援が終わったあとでも継続するように、自立を目指していくのが今年度の目標です。
このプロジェクトでは、ペルー味の素社の方々がとても主体的に関わっていることが特徴です。「本社の支援が終わった後でも、現地法人がコミュニケーションを続けてくれそうな印象があります。ペルー味の素社がAMDAペルーの活動をきちんと把握していて、物心両面での支援ができていると思います。味の素グループが目指す、現地法人が自ら現地社会に貢献するという目標にかなり近いものではないでしょうか。」と北村さんはおっしゃいます。
ヘルスプロモーター(ボランティア)による栄養教育の様子2.(特活)アルコイリスとの連携
「アマゾンの森とこどもたちを育てるエコ・クッキングレシピ」
これは、「アマゾンのグリーンナッツからとれる副産物のおから(ナッツトルタ)の栄養価の高さに注目したプロジェクトです。栄養改善と収入向上の両面から現地の人にアプローチをしていこうと始まりました。ペルー味の素社から栄養の専門家を派遣して栄養セミナーを行ったり、グリーンナッツ家庭料理・加工食品レシピ開発と試食会の開催などが行われました。
今後は、開発した新しいレシピを活用して、地元産業の発展や、こどもたちの栄養改善などの良いサイクルが期待されている事例です。

ナッツトルタを使ったレシピを開発している様子
2010年度助成事業の公募を開始!
味の素では2009年9月1日から2010年度の助成事業を募集しています。 詳細は「味の素『食と健康』国際協力支援プログラム関連サイト」にてご案内しています。
http://www.ajinomoto.co.jp/company/kouken/global/ainkoubo.html