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NGOの情報誌
シナジー
2012年3月1日発行

途上国の現状向上のために
NGOの世界基準
"CSO開発効果"
NGOデータブック2011
NGOのすべてがわかる
500部のみの限定販売

企業×NGOの取り組み


突撃!となりのCSR室・社会貢献室


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ソニー株式会社 CSR部

 ソニー株式会社(以下、ソニー)は、1946年の創立からグローバルに展開してきた、日本を代表する電機メーカーの1つです。今回は、CSR部の冨田秀実さんとシッピー光さんにお話を伺ってきました。

ソニーのCSR・社会貢献活動の方針

 2009年はソニーが科学教育助成金を始めた年からちょうど50周年にあたります。創業者の井深氏は、「国民科学知識の啓発」を創業目的のひとつに掲げており、科学教育を通じて将来を担う子どもたちを支援することを重要に考えました。そうしたことから、ソニーでは当時から次世代への理科教育の支援を積極的に行い、それは後に音楽・映像教育支援等へも広がりました。
 こうした社会貢献活動と、環境活動やコンプライアンスを包括的に推進する部隊として、2003年3月にソニー CSR部が発足しました。その際に打ち出された主なCSR活動の方針は、「イノベーションと健全な事業活動を通じて企業価値の向上を追求し、ステークホルダーの関心に配慮する」というものです。発足当時からCSR部を統括する冨田さんは、「ソニーは、その製品からイノベーティブであり先進的というイメージを持たれています。それをソニーのアイデンティティとして個人的にも信奉しているので、環境やCSRにおいても新しいことを他に先駆けてやっていきたいですね。」と話してくれました。
 この基本的な考え方に基づき、ソニーはCSR活動を『二つの持続可能性』を実現させていくものと位置づけています。1つ目は、『持続可能な企業経営の実現』、2つ目は、『持続可能な社会への貢献』です。
 「前者は、法令の遵守など、不祥事のない信頼される会社にしていこうという部分。後者は、広い意味での環境問題や社会貢献的な活動で、今グローバル社会で求められている課題にソニーというグローバル企業が答えていこうとする部分です」。

主な取り組み

 近年のソニーのCSR活動は、環境活動とアフリカ支援に力を入れて行われています。
環境に対する取り組みは、本業に密接であり、ソニーは自らの事業活動が環境に負荷を与えていることを認識して、環境に配慮した製品やサービスの提供に長年取り組んでいます。2006年からは環境NGOであるWWF(世界自然保護基金)の「クライメート・セイバーズ・プログラム」に参加して、野心的な温室効果ガス削減目標を設定し、その達成に取り組んでいます。【詳しくはコチラ】(連携事例ページへリンクします)

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2008年8月にはWWFと共催で「クライメート・セイバーズ東京サミット2008」を開催、気候変動対策への強い決意を「東京宣言」として表明した

 

 また、アフリカ支援では、世界の貧困をなくすための8つのゴールであるミレニアム開発目標(以下MDGs)を意識した取り組みが始まっています。
 「2004年頃、グローバル企業としてもう少し国際的に貢献できることがあるのではないかと考え始めました。また2007年にはソニーがFIFA(国際サッカー連盟)のスポンサーシップを開始し、次回ワールドカップ開催国が南アフリカであることから、それまであまりビジネスでの関連はなかったアフリカを意識するきっかけとなり、MDGsへの意識は更に高まりました。」と冨田さんは言います。


「JICA and Sony For the Next Generation in Ghana 2009」

 これは、MDGsの一つであるHIV/エイズの蔓延防止を目指したJICA(国際協力機構)との共同プロジェクトとして、2009年6月24日から7月3日にかけてガーナ共和国の7都市で実施されました。
 具体的には、JICAが支援し、ガーナ関係機関が開催している「マスメディアを通じたエイズ教育プロジェクト」のHIV/エイズ啓発・教育イベントにおいて、ソニーの大型映像装置(200インチ)を設置。またソニーのパートナーであるFIFAの了解のもと、サッカーの試合をハイビジョン映像で無料放映するとともに、HIV/エイズの啓発・教育を行いました。
 このサッカー観戦の集客力を利用してより多くの人にエイズ教育を受けてもらう試みは、開催するエイズ教育イベントをJICAが単独で支援した場合と比較して、HIV検査受診者数が約3倍に増加するなど啓発活動の促進を図ることができました。

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ガーナで実施されたJICAとの連携プロジェクト


「EYE SEE  Digital Photo Project for Children」

 「EYE SEE」は、貧困や感染症などの社会課題に直面する途上国の子どもたちに、デジタルカメラでの写真撮影を通じて自分の身の回りの問題について考え、表現し、発信する機会を提供するものです。同時に子どもたちの撮った写真を通じて日本社会に途上国の現状を伝えるというコンセプトで、アフリカの国々を中心に継続的に行われています。これはユニセフが主催するもので、ソニーはデジタルカメラと周辺機器の提供などで支援しています。子どもたちが自分たちの暮らしと社会の課題をおさめた写真は、子どもたちのコメントとともにウェブサイトなどでも発信されています。

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(c)UNICEF/Giacomo Pirozzi
初めて手にするデジタルカメラで写真を撮る子ども



パートナーシップ

 国連機関やJICA、NGOなどの様々な機関と連携してCSR活動を進めるソニー。連携先はどのように選んでいるのでしょうか。
 「社会貢献をやっていくにあたって、技術力や商品などのソニーの強みをまず発揮していこうとしますが、ソニーの持っているリソースだけでは充分でないとき があります。そんな時、外部のリソースを上手く使うという意味でのパートナーシップと捉えているので、連携先選びの際はそれぞれの組織の持っている強みを 重要視していますね。専門性とアカウンタビリティのあるところとお付き合いしていきたいと考えています。」


最後に担当者から一言

 「CSRというコンセプトがきちんとできてから、グローバルな社会課題に対してソニーとして何ができるかが積極的に考えられるようになってきたというのが大きな変化です。ここ1、2年でいわゆるビジネス界の人たちも、CSRや社会問題の解決に対して感度がよくなってきているし、社員の関心も高まっているので、今後は更にソニーができることを、事業部門の人たちとも一緒に考えていけたらと思います。」とシッピーさん。
 それに対して冨田さんは、「確かに、社会貢献のプログラムをいかに会社全体に浸透させていくか、事業部との連携をいかに進めていくかが課題です。事業ニーズがあるかは別として、個々人の社員・社会からの関心が非常に高まってきているという印象があるので、それにいかに答えていくかが重要。CSR部は常に新しいことをやっていける、楽しい仕事だと感じています」。


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     お話を伺ったCSR部統括部長の冨田秀実さん(右)、
     CSRマネジャーのシッピー光さん(左)

ソニーCSR活動ウェブサイト:http://www.sony.co.jp/csr




これまでの掲載記事

2009年6月 花王株式会社
2009年7月 ファイザー株式会社
2009年8月 沖電気工業株式会社
2009年9月 味の素株式会社