HOME > NGOサポート募金 > まとめて募金NGOスタッフロングインタビュー
はいいいえ

(特活)かものはしプロジェクト スタッフロングインタビュー前編

『子どもたちを守る』 

インタビュー後編へ

お話をうかがったスタッフの方

 
サポーター事業部 岩澤美保さん

岩澤さんからのメッセージ

 「社会貢献は、役割分担だと思います。仕事として国際協力をしている人もいれば、普段は他のお仕事をしているので、募金という形で国際協力に関わる人もいる。一人が全部をやるのではなく、多くの人がやれることをやるほうが、やれることは大きくなり、長続きもすると思います。そして、逆に言えば小さくとも全員に果たすべき役割分担があります。もしその役割分担の中で、『募金』という形が当てはまるという人には、ぜひこのNGOサポート募金を通じて私たちの活動に参加していただきたいです。」

タイの少女との出会い

 人身売買、児童買春問題。耳にはしたことがあるけれど、目の当たりにしたことのない私たちは実際の状況をどれだけ知っているのでしょうか。国連の定義においても、子どもに関する問題の中で「最悪の児童労働」と定義されている児童買春問題。その解決のために活動している団体が、NPO法人かものはしプロジェクトです。
 かものはしプロジェクトの共同代表である村田さんが学生の時、タイの孤児院を訪れ、そこで児童買春の被害にあった少女たちと出会いました。彼女たちは自分からは語らなかったそうですが、村田さんは孤児院のスタッフから、その子たちは貧しかったため、買春宿に売り飛ばされ、電気ショックを与えられながら無理矢理働かされていた、と聞きました。買春宿に売られた後、HIVがもとで死亡したり、自殺したりすることを知ったとき、村田さんにどうしようもない怒りと悲しみがこみあげてきたそうです。当時まだ大学生だった村田さんは大きな衝撃を受け、なんとかしてこの問題を解決したい、自分には何ができるだろうと思いながら日本に帰国しました。初めのうちはボランティアをベースにこの問題を広める活動をしていましたが、やがて安定的に活動資金を集めることが出来ない、という壁にぶつかりました。


カンボジアの女性たちと岩澤さん

ビジネスを武器して、児童買春問題解決のための資金を調達する

 こうして村田さんが継続的な活動のための資金獲得に悩んでいた時に、「社会問題を会解決するためのビジネスがしたい」と考えていた本木さんと青木さんという仲間に出会いました。彼らと話合う中で、事業(ビジネス)を手法にすれば、継続的に児童買春問題を会解決するための資金が調達できるのではないかと考えました。そして村田さんは彼らとともに3人で共同代表となり、現在のかものはしプロジェクトを設立させました。
 このようにして設立されたかものはしプロジェクトの事業は、大きく分けて3つの柱に分かれています。1つ目はIT事業です。「ビジネスとして支援活動をする」としたかものはしプロジェクトならではの活動で、かものはし全体の資金調達を目的にしています。現在は日本企業のWEB製作から一部の作業を受注し、この売り上げが全体の65%の収益をもたらしているそうです。また、かものはしのホームページも制作し、NPO活動をする上で大切な「情報発信」という役目を担っています。
 2つ目は、サポーター事業。これは月額1000円でかものはしを応援してくださる会員を募る事業です。特にかものはしは、「あなたもうれしいと、わたしもうれしい」をコンセプトに、支援する・される側という立場を超え、互いに笑顔の連鎖がうまれる関係性をつくりたいと思っています。
 そして、3つ目はコミュニティファクトリー事業です。現地に「い草」を使った雑貨をつくる工房を建て、村の人たちに職業訓練と雇用を提供し、その商品を、アンコール・ワットを中心とする観光拠点シェムリアップで販売するという事業を行っています。


IT事業部のホームページ。NPOではめずらしい自己収益をもっている
(IT事業の特設ページはコチラhttp://www.kamonohashi-project.net/it/

カンボジアの就職に有利なパソコンのスキルを教えた「PCスクール」

出稼ぎや貧困の悪循環の罠

 カンボジアの農村では、現金収入が月に5ドルほどしかない家庭が多い現状があります。しかし実際には、自給自足でまかなうものに加えても、一家庭につき現金収入が月30ドルは必要であるそうです。足りない現金収入を得るために、農村の人々は都市に出稼ぎに行くしかありませんが、過酷な労働や児童買春といった健全でない労働が多いことが問題でした。また、貧しい人々は学校に行けない→勉強していないためスキルがない→すると良い仕事がない→さらなる貧困に陥る、という悪循環が発生していました。
 そのため、かものはしプロジェクトでは「コミュニティファクトリー事業」として、農村に工房を建て、農民のために職業訓練を行い、雇用を生み出す仕組みづくりを始めています。農民が児童買春をはじめとする不健全な労働に従事する代わりに地元の工房で働き稼ぐことができるようにしたのです。この事業の良いところは、直接寄付を村の人に渡すのではなく、村の人が自分たちで稼いだ収入によって家族を養うができ、子どもを児童買春として売らなくて済むという仕組みが成り立っていることです。とはいえこの事業は始まって2年ほどしか経っていないため、まだ初期費用を回収しきれていないのだそうです。現在は足りない運営費を寄付でまかなっており、自立運営をめざし、売上げをさらに伸ばしていきます。


いきいきと工房で働くカンボジアの女性

広がる支援

 「コミュニティファクトリー事業には、貧困を解決するだけでなく、受益者が自立するという良いところがあります。しかし私たちのミッションは児童買春問題の解決です。コミュニティファクトリーでは働けない、ストリートチルドレンや病気などで親が働けない家庭の子どもたちを保護することも重要なのです。ですので、現地が運営する孤児院の支援もはじめました。これは自立収益型ではないのですが、ミッションの解決には必要なことであり、『事業をすることが目的なのではなく、問題解決に必要なことをする』のがかものはしプロジェクトです。」と岩澤さんは、ビジネスだけでは埋められない穴も問題解決のために取り組んでいることを話してくれました。また、カンボジアでは近年法整備が進み、児童買春問題はかなり改善をみせてきたそうです。そのため、かものはしプロジェクトでは、法執行強化のための警察訓練支援を、カンボジア内務省、ユニセフやワールドビジョンと連携し、行っています。


インタビューを終えて

 今、ちょうど大学2年生の自分と比べて、村田さんの強い意志と行動力に感動し、また尊敬しました。
(JANICユース 権智娜)
JANICユース http://www.janic-youth.org/(新しいウィンドウが開きます。)

[インタビュアー]
国際協力NGOセンター有志グループ(JANICユース)
副代表  渡辺もえ
総務チームリーダー 吉野宮奈
(編集) 広報チーム  権智娜


 




インタビュー後編へ

参加しているNGOサポート募金

女性の自立支援 まとめて募金
保護が必要なこどもの生活支援 まとめて募金

ページの先頭へ