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(特活)ヒマラヤ保全協会 スタッフインタビュー前編

『100円で1本の木を植えよう! -ヒマラヤの大自然を未来につなぐ-』

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お話をうかがったスタッフの方


渡邊敏雄さん(理事:写真左)・木曽理広さん(事務局スタッフ:写真右)

スタッフからのメッセージ
 

「どのNGOがどのような活動をしているのか分からない方々がたくさんいらっしゃると思います。そんな方々が、環境保全を応援したいという明確な目標をもって寄付ができるNGOサポート募金に期待しています。一人でも多くの方からのご支援ご協力をおねがいいたします」。(木曽さん)

 

今回は、「ヒマラヤよ永遠に!-住民が主体になった環境保全-」をテーマに、現在までに、ヒマラヤ山麓に約80万本もの植樹をしてきたのがヒマラヤ保全協会です。理事の渡邊さん、事務局スタッフの木曽さんにお話を伺いました。

ヒマラヤの環境保全のために

「農村開拓、人口増加、ネパールの人々には木を植える習慣がなかったので、どんどん森がなくなっていく。さらに、ネパール政府の支援もとどかない。ヒマラヤの自然環境を保全し、住民の生活を改善しなければならない」。ヒマラヤ探検家で文化人類学者、ヒマラヤ保全協会創設者である川喜田二郎さんが、50年前にネパールを訪れた際の想いから、ヒマラヤ保全協会の活動はスタートしました。


事業地のひとつシーカ村。40年前は森がなかった(上)。植林により集落のまわりに森がよみがえった(下)。


受け継がれる住民参画の理念

川喜田さんがとった活動方法が、地域の自然や文化が一体となった「風土」を活かしつつ、地域の人々と共通の目標を持って活動を展開する「住民参画」です。この「住民参画」とは、地域住民が事業に参加するだけではなく計画立案にもとりくむ、つまり「参加+計画」をあらわしています。最近よく聞かれる「住民参加」にくわえて、計画立案にも住民が主体的に取り組むということであり、活動を開始した1970年代の当時からとても画期的な考え方でした。
 「川喜田先生が当時から参画の理念を持っていたからこそ、今まで40年近くも活動を発展してこれたのだと思います。そしてその理念は今では益々重要になってきています」 と木曽さんは教えてくれました。


村の生徒たちも主体的に植樹に参加する(ナルチャン村)。

「生活林」づくりプロジェクト -里山モデルにより地域を保全する-

自然環境の荒廃が急激にすすむヒマラヤ地域で、ヒマラヤ保全協会が取り組んでいるのが「生活林」づくりプロジェクト、「生活林」とは、日本でいう里山に相当する森林のことです。日本の里山の思想と技術を私たちはヒマラヤ山麓に導入し、ヒマラヤの自然環境を保全し、同時に、住民の生活を改善しようとしているのです。里山をキーにした私たちの活動は、日本人ならではの国際協力ともいえるでしょう。
 こうしてこのプロジェクトにより、地域の自然環境を保全するとともに、森林資源を活用しながら住民の生活改善をすすめることができます。現在は、ネパール西部のダウラギリ山麓地域と、ネパール東部のエベレスト街道地域において活動をおこなっています。
 「木を植えることが目的ではなく、環境を保全し、住民の生活に役立つということが目的です。だからこそ生活林と言って、植えた木を住民に有効に活用してもらいたいのです」 と渡邊さん。このように、自然環境の保全は、同時に、そこに住む人びとの生活に役立つことにもなり、環境保全と生活改善とは決して矛盾せず、相互に補完・補強しあう関係であるという考え方に基づいています。


苗畑で苗木を育成する(写真はオレンジの苗木)。

ヒマラヤ植樹100万本を目指して!

「生活林」をつくりだすことで、薪・堆肥・家畜飼料・材木などの森林資源が住民に供給されるようになり、住民の生活が改善されます。また、森林は地滑りや山崩れなどの自然災害の防止にも役立ちます。
 ヒマラヤ保全協会は、ただいま、「100円で1本の木を植えよう!」をキャッチフレーズに、ネパールで100万本の植樹達成を目指して活動をすすめています。つまり、100円をご納入いただければ、ヒマラヤ保全協会は1本の木をかならず現地に植えます。1,000円なら10本、10,000円なら100本、100,000円なら1,000本を植えることができます。こうして100万本を達成しようというプログラムです。
 渡邊さんは、「その100万本が必ずしもすべて生え残っていなければならないわけではありません。薪として、家畜飼料として、現金収入源として、防災林として、住民の生活のために、地域の発展のために役立っていればいいのです」と教えてくれました。


森から堆肥をはこびだす少女。森は農業の基盤でもある(ティコット村)。

生活林の文化を生みだす

ネパールで植林をおこなう。それは、言葉以上に大変な作業だったのだそうです。なぜなら、ネパールの人々は木を植えるという習慣が元来なかったからです。 「植林と聞くと日本からスタッフやボランティアが派遣されて、木を植えて帰ってくるということをイメージしがちです。それだけならば簡単ですが、ネパールの住民たちが、自分たちの森は自分たちでつくり、自分たちでそれを管理し、守っていくことが大事なのです」 と渡邊さんは言います。
 「習慣を変えるということは非常に難しいことで、ネパールの人々の習慣が変わり、生活様式が改善され、それが地域の文化にまで発展するのには各村で10年はかかります。このような地域文化の創造の一環の一部を私たちは担っているのです」。 こうして、ヒマラヤ保全協会では、これまでに12ヵ村において「生活林の文化」を生みだし、そして、これらの村々からは全面撤退し、あらたな事業地へと展開をつづけています。


ヒマラヤの子供たちと先生(ナルチャン村)。



<インタビューを終えて>

植林とは、ただ単に木を植え環境を守るということだと思っていましたが、それには現地の人々の生活を改善するという大きな役割もあるのだと、改めて気付かされました。また今後国際協力をしていく中で、いかなる援助であっても現地の人々の生活としっかり向き合っていかなければならないと思いました。 (JANICユース 大沼智久)
JANICユース  http://www.janic-youth.org/(新しいウィンドウが開きます。)


[インタビュアー]
国際協力NGOセンター有志グループ(JANICユース)
JANICユース 代表 大沼智久
総務チーム 谷本晶子
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団体の詳細

http://www.janic.org/bokin/funddetail/post_132.php

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